和尚の戯言 48選
言48選は、私の住職歴15年余りで見たり聞いたり体験したことをメモに取りまとめたものから選んで書いたものです。
今の世は物欲・金欲・我欲等の欲が蔓延し、煩悩の病に冒されて心が正常になりにくい時代です。
不安感や閉塞感から、目に見えぬ大切なものを見落としがちなこの世の中、信仰心や道徳心も極めて薄くなりがちなこの世の中だからこそ、この戯言を読んでいただき人生の糧となればこれ幸いと思います。
また、ご自身の考えと比較していただき、戯言感覚で楽しんでいただければと思います。
蟹王山ものがたり
村の古老が語るのを私が聞いたのであるが、大昔、この辺りは只不整形の沼地であった。その中に小さな一つの島があった。
その頃この部落に一軒の金持ちの農家(長者)があった。
この長者の住んでいた所が、智福院というお寺の隣、『ウチデ』という所なので、上地の人達は「撃出(ウチデ)の長者」と呼んでいた。
この長者の家に一人の召使いがいた。その召使いの名前を「お倉」と言った。
お倉は日頃か信心深く、また情け深く気立ての優しい娘であった。
心性 煩悩遍
今の世は将に煩悩の心が蔓延り
住みにくい世の中ではありますが
良く感えて見ると自分も煩悩にずっぽりと
はまっているのではなかろうか。
人生とは何か、心とは何か
もう一度振り返って見てはいかがかと思い
心の心性として書きました。
自分と比較して楽しんで読んで下さい。